留学体験記<ロシア>

ロシア人民友好大学

<なぜロシアなのか>
私は2019年9月から2020年1月までロシア人民友好大学に交換留学していた。私がロシアに留学しようと思った理由は、バレエなどの文化や、共産主義など日本とは違う歴史に興味を持ったことと、国連の五大公用語であり世界中でも使用者の多いロシア語を習得したいと思ったからだ。

<留学中困ったこと>
寮は二人部屋で、今まで共同生活の経験があまり無かった自分には、睡眠時間を合わせることなど精神的にきついことも多々あった。だが、他の多くの留学生も悩んでいるし、あまりにも同室人と合わない場合部屋を変えてもらえる。知り合いの日本人二人がスリにあうほど治安が悪いこと、お菓子の種類が少ないなど食に関する問題、大学の寮母さんでも何回も必要費を過剰に請求してくるなど、日本ではない問題が多々あり、途中帰国者は数えきれないほどいた。留学前までは、冬場にはマイナス20度にもなる寒さに耐えられるかが不安だったが、暖冬でマイナス9度までしか気温が下がらず、困ることはなかった。

<留学してよかったこと>
私の学科は食物栄養科で、ロシア語とはほど遠いことを大学で学んでいる。大学に入学してから本当にやりたいロシア語に出会い、進路にとても悩んでいた。半年間そこから身を離してロシア語だけに打ち込むことで、自分の人生を客観視することができた。留学先で出会った同年代の学生が、寝る間もおしんで勉強しているのを見て自分の意識の低さを恥じたし、その友人の姉の時代には大学どころか高校が無かったような、さまざまな制約のある国の友人に「なぜ日本という恵まれた国に生まれて留学もできるような環境にいるのに、悩むことがあるのか分からない」と本気で不思議がられ、今まで環境のせいにして努力してこなかった自分の甘えに気付いた。
そのような内面だけでなく、日本政府が日露友好のために設立した日本センターでのボランティア活動や、日露友好のため国会内で開かれた会議を見学(写真は日本大使や同じ大学の先生、学生と国会内で撮影した)など、留学しないとできないことも多く体験した。

<ロシア留学のすすめ>
食物栄養科は第二外国語にロシア語を選べないため、私は独学でロシア語を勉強して留学したが、ロシア人民友好大学には留学生のさまざまなレベルに合わせたたくさんのクラスがあり、自分のレベルに合わせてロシア語を習得することができた。ロシア語のアルファベットも書けない留学生もいたので、ロシア語に自信が無くても興味があればぜひ留学して欲しい。ロシア人民友好大学には日本語学科があり、日本人の女性の先生が常勤されていて、留学中に何度も相談に乗っていただいた。また、なんといってもロシアは物価が日本の半額と安く、寮費も無料で、ヨーロッパなどへ一か月短期留学するよりも安い値段で半年留学することができる。