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在学生の声
社会・地域学講座への進学の動機や研究環境などについて、院生の声を集めました。

社会・地域学講座進学の動機

奈良女子大学文ムヌヨ゙ヘィ_ヨミケフ蟯ハヘホィメサケルヘ以外からの進学者
■ 私は社会学の研究者を志して、他大学から奈良女子大学の修士課程(国際社会文化学専攻社会情報学コース)に進学しました。ムヌヨ゙ヘィ_ヨミケフ蟯ハヘホィメサケルヘ時代に奈良女子大を勧めてくださった先生は、博士課程まである奈良女で一貫した教育を受け、社会学の修行をしっかり積んでくるようにとおっしゃいました。そのため、奈良女で博士課程に進学することは、私にとって迷いのない選択でした。とりわけ、社会・地域学講座は、自分が修士時代に所属していた社会情報学コースの先生のみならず、(当時)比較歴史社会学コースや地域環境学コースの社会学をご専門とする先生方が数多く所属していました。奈良女に進学した最大の目的である、社会学者として修行を積み一人前になることを実現するためにも、社会・地域学講座は最適な場でした。
■ 私は、出身大学を卒業後、一度就職をしました。しかし、「社会学をもう一度学びたい。ひとりでも研究を行える技量を身に着けたい。」という沸き起こる気持ちに逆らえず、離職して、他大学から奈良女子大学の修士課程(国際社会学専攻文化メディア学コース)に進学しました。修士論文を書き終えたことでやっと輪郭がはっきりとしてきた、自分なりの問いをさらに追及したいという思いから、引き続いて奈良女子大学の博士後期課程に進学しました。研究においてはまだまだ未熟な人間の、そうした想いや姿勢を大事にしてくれる場所だと感じたからです。
奈良女子大学からの進学者
ムヌヨ゙ヘィ_ヨミケフ蟯ハヘホィメサケルヘ・修士課程を過ごした環境と近い環境で研究したいと思いました。
留学生
中学生の時に受けた地理の授業で先生の話がいつも面白く、地理が大好きになり大学で経済地理学に対して興味を持ち始め、企業に関する研究をしてみたいと思うようになりました。修士卒業後、知り合いの日本の先生の紹介で、奈良女子大学博士後期に進学しました。
社会人
私たちは、仕事・家事・子育て・介護・地域活動等、実にさまざまな役割をこなしながら日々生活しています。この生活は、常にスムーズに進むとは限りません。仕事で課題を抱えたり、介護をしながら規則化されている地域活動に参加することが難しかったり、役割を遂行できない事態に遭遇します。私自身は、このような状況を乗り越えようと苦心するなかで、自分と同様に困難な状況を抱えている人がいることや、抱えている問題が、時代や国・地域が違えば問題ではないことに気づき、興味が湧いてきました。個人の問題として捉えられていることを、社会の側の問題として問い直すことは、自分だけでなく同じ悩みを抱えた人の課題解決につながるのではないかと考え、社会・地域学講座を選びました。

社会・地域学講座の研究環境について

一般学生
■ 一言でいうなら、「専門性にも学際性にも耐えられる研究環境」である点です。私は「妊婦の社会学」をテーマにしていますが、理論社会学・文化社会学・環境社会学・地域社会学・医療社会学・階層研究などをご専門とする先生方からご指導をいただいています。ご指導・御助言を通じて、自分の研究対象を特定の連字符社会学の枠組み内で分析するにとどまらず、各専門の知見を接合しながら新しい社会学の枠組みを展開する可能性を見出すことができています。さらに、地理学を専門とされる先生方・院生さんと交流する機会もあります。社会学としての自分の研究のオリジナリティを考える機会となるのみならず、社会学では見落としがちな空間的・地理的な影響といった視点を積極的に活用できる側面もあります。
■ 自分自身の問いや違和感を、些細なことだと否定されることなく、見つめ、考え、追求することができる環境です。多種多様なご専門を持つ先生方が本講座には所属されており、垣根無くご指導を仰げる環境が、それを可能にしていると私は考えています。また、共に研究に励む院生さんたちのご専門や研究スタイルも多様です。純粋に研究のみを追求されてきた方はもちろんのこと、お仕事を持たれながら研究に励まれている方や、家庭と研究とを両立されている方など様々な生活スタイルにもとづく研究の実践を、身近に知ることができます。多様な研究方法やそうした研究の実践を知り、その中で自分の研究と研究スタイルとを練り上げることができる環境は、間口の広い学問である社会学を身に着ける上でとてもよい環境だと感じています。
社会人学生
■ 指導教員や大学からのサポート・制度で「助かった」こととして、土日祝日にご指導いただいたこと、東京にいらした際に、東京でご指導いただいたこと(私は、普段は東京で会社勤めをしています)、メールや電話でご指導いただいたこと、指導教官と3人の指導教官と4人合同でご指導いただいたこと、指導教官が、大学図書館とのやり取りを代行してくれたこと(大学図書館に依頼した文献コピーを受け取り、PDFファイルにして私にメールで送ってくださいました)、大学図書館が他の大学図書館の文献を取り寄せたり、他の大学図書館を使用できるよう手配してくれたこと、学割が10枚以上、使えること、などがあります。(スタッフより注記:すべての指導教員が一律同内容の指導方法を採用しているわけではありませんが、それぞれの教員ごとに工夫して社会人学生のサポートをいたします)
■ まず、第一線でご活躍の先生方にご指導いただけることが、何より最高の研究環境であると思います。先生方は、ご公務もご研究も非常にお忙しい身でありながら、たいへん熱心に、親身になって指導してくださいます。さらに、先生方のお人柄の良さが、安心して研究を続けられる大きな源となっています。先生方の方から気軽にお声をかけていただき、温かく見守り続けてくださり、 精神面でも大きな支えとなります。そして、社会人であることのリスクを最小限に抑え十分な研究活動を行えるよう、ゼミ開催や論文指導の日時の調整など、きめ細やかに配慮されています。

研究を続けていくうえでの悩みや克服方法

出産・育児との両立
母性相談室、学生ママとのネットワーク、ならっこネットの利用
出産・育児のため2年間休学しましたが、その間も文献を集めて既存研究の整理をするなど、自分のペースで研究を続けました。育児の不安や孤独感もありましたが、大学内の女性研究者支援事業の母性相談室が子育てと研究を両立したいともがいていた私にも門を開いてくださりました。博士論文を執筆している現在に至るまで代えがたい支えとなりました。また、母性相談室を通じて同じように出産・子育て中の学生さんと出会う機会が何度もあり、孤立しがちな学生ママさんたちが、ゆるやかにつながっていることで得られる安心感がありました。
復学後、近所の保育園に子どもを預けましたが、土日に授業や研究会がある場合、誰かに託児を頼まなければいけない状況も沢山ありました。本学の女性研究者支援事業の「ならっこネット」は、これまで幾度となく利用させていただいています。学生にはちょっと割高なので長時間の利用は難しいですが、学内で子どもを預かっていただける環境が整備されている大学は全国見回してもほとんどありませんので、親として本当に安心して研究や授業に集中することができます。
仕事との両立(社会人学生)
修士課程を修了してからのブランクが長く、また、修士課程と博士課程で求められる研究能力の差が大きいため、そのことを自覚しつつ、研鑽に励んでいます。
先輩・仲間の存在
博士後期課程になってからは、論文が書けなくなり、焦りや劣等感から何度も心が折れました。また、少し違った研究テーマに興味が移り道草ばかりしていた時期もありました。思い切って先輩方に相談すると、これらは、多くの先輩方も経験してきた「あるある」でした。先生方と同様に、先輩方も優秀でお人柄の良い方々ばかりです。難解な議論から今さら聞けないという基本的な事柄に至るまで、先輩方にどんどん質問することでスランプを脱出しました。先輩方がいらっしゃらなければ、論文は書けなかったといっても過言ではありません。研究室にいつも先輩がいてくださるということが、研究を続けていくうえで、たいへん重要であると実感しています。
研究費や授業料
私の研究では、フィールドワーク(インタビュー調査)の方法論を採用しており、調査にかかる費用をねん出する必要がありました。自分の研究を遂行していくために学内外の競争的資金を獲得し、特に、学内の「若手女性研究者支援経費」はのべ3回採択していただきました。競争的資金の獲得がなければ、私はどこかのタイミングで経済的な理由で研究を諦めてしまっていたと思います。
私費留学生なのでアルバイトをしながら、研究しています。良い研究をするためにも、必要以上にアルバイトをしないようにしているほか、博士後期3年目に入ってからは、私費外国人留学生学習奨励費(月額 60,000円)を一年間もらいました。

これから進学をめざす人へのメッセージ

不確実で先が見えない人生において、博士号取得を達成したり研究者という茨の道を歩むには、しなやかでしたたかに対応できる柔軟さと、研究経費などを獲得しながら研究を諦めないという「ド根性」が必要とされているように思います。女性特有のライフコースの変化に柔軟に対応できる環境や制度は、奈良女子大学では整っています。また、研究テーマの変化にも、柔軟に対応できる度量のある優秀な先生方がそろっています。多くの先生方が、研究テーマや対象を複数お持ちですから、自分のテーマ・方法等に関連の有無を問わず、講座全体の先生方に積極的にアクセスして、自分の研究を専門的かつ学際的に深めていただければと思います。
社会人であることは、問題意識の面ではたいへんプラスになりますが、経験にこだわり続けている自分を忘れがちになるなどのマイナス面もあります。私自身、自分では気づかず、社会学的に捉えているつもりでしたが、職業上身に付けた見方で解釈することから抜け切れていませんでした。社会人学生の高い問題意識を強みにしながら、白紙の状態で臨むことが、研究をスムーズにすすめる秘訣ではないかと今になって思います。
スポーツ選手と同じで、研究にも日々のトレーニングや努力が必要です。常に問題意識を持ち、好奇心と物事の本質を見極める姿勢を持ち、研鑽を積むことが肝要です。研究を趣味で終わらせず成果を社会に還元していくため、物事の本質に踏み込んで研究をするのが大切だと思います。
私はまだ博士論文を執筆中で、学位取得もこれからですので、最後までやり遂げたいと思っています。

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